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「俳句あれこれ」第二十五句

 傷持てば どこかやさしい 冬の木は        粥川 青猿

 

 

2015年新俳句人連盟刊の句集『冬の象』で第30回北海道新聞俳句賞を受賞された粥川青猿さん。

青猿さんは1943年に北海道十勝地方で生まれ、現在も「樺の芽」の主宰として活躍されています。

380句の句集『冬の象』は独特の世界を持ち、様々な事柄について作者の持つ世界を

言葉として広げ伝えてくれます。

 

380句の最後は     草原の 空疑わず 冬の象

 

これが句集の名になっていて、多様な価値観の交錯する中に在っても、

明るい未来を信じていると思われる作者のやさしい決意を感じます。

俳句に興味をお持ちの方に是非読んでいただきたい句集です。

 

今年もあとわずかになりました。

来年こそコロナが収まりますようにと、願わずにはいられません。

一年間ありがとうございました。

 

奈須野 諒子

 

 


2021年12月12日 10:10


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