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俳句あれこれ 第二十句

夜の目には 見えぬ紫陽花 蛍来る    金子 兜太

 

 

 

1919年9月に生まれ、2018年2月に98歳で他界した金子兜太さんは、

俳句界における風雲児だったとの事です。

 

この句も季重なりですが、濃い紫の紫陽花は夜の闇の中では、

暗さに溶け込んで見えないので、

しっかりと現象を捉え、正確に詠んでいます。

 

詠む対象や事柄を、自分の感じ方で正確に他の方に伝えるということは

とても難しいと実感しているので、

やはり力のある方の俳句には、学ぶべきことがぎっしり詰まっていると

ひれ伏すばかりです。

 

奈須野 諒子


2021年6月14日 16:30


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